人材教育の成果が出ず原因も不明という経営者が多数。

株式会社エフェクト(所在地:東京都中央区、代表取締役:石井住枝)は、中小の経営者を対象に「人的資本経営の実態と課題感」に関する調査を実施しました。

2024年が始まり、新たな気持ちで今年の予定を立案されている企業も多くいらっしゃると思いますが、中でも社員をどのように育成するかが大きく注目されています。

欧米諸国では、すでに人的資本情報開示の義務化が広がっており、日本でも2023年3月期から動き出しました。日本の人的資本情報開示は「有価証券報告書の提出義務がある企業」に義務づけられていますが、この動きは今後中小企業にも広がっていくと考えられます。

人的資本情報開示に関するガイドラインでは、コンプライアンス・倫理、コスト、多様性、リーダーシップ、組織文化、健康・安全、生産性、採用・配置・異動・離職、スキル・能力、後継者の育成、労働力の可用性の11領域に関する開示項目が定められています。まさに、‟人を大切にする企業指針“が求められるため、自ら考え、変化にあわせてチャレンジする力が重要になってきます。

だからこそ、経営として人的資本、人材育成がますます重要になりますが、実態として人財資本経営ができている企業はどの程度か、具体的にどこに力を入れて実施しているのでしょうか。

そこで今回、株式会社エフェクト(https://effe-ct.co.jp/)は、中小企業の経営者を対象に「人的資本経営の実態と課題感」に関する調査を実施しました。

<調査概要>
調査概要:「人的資本経営の実態と課題感」に関する実態調査
【調査期間】2023年11月7日(火)~2023年11月8日(水)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
【調査人数】1,006人
【調査対象】調査回答時に中小企業の経営者であると回答したモニター
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

 

  • 人的資本経営の重要度と課題感

はじめに、人的資本経営をどの程度重要視しているか伺いました。

人的資本経営とは、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方のことです。

「人的資本経営の展開について、どの程度重要視していますか?」と質問したところ、以下のような結果になりました。

とても重要視している(47.3%)
やや重要視している(36.8%)
あまり重要視していない(9.5%)
重要視していない(6.4%)

およそ85%の中小企業経営者が、人的資本経営を重要視していると回答しました。

続いて「人的資本経営について、課題に感じることはありますか?」と質問したところ、以下のような結果になりました。

(課題はあれど)何をすべきかわからない(18.7%)
(課題はあれど)どこから手を付けるべきか悩んでいる(39.2%)
(課題はあれど)まだ何も手をつけていない(つけられていない)(23.8%)
十分できている(課題はない)(18.3%)

課題はあるが、どこから手を付ければよいか悩んでいる事が多いことがわかりました。

人的資本経営の重要性は理解しているが、人材育成に反映できていない実態が浮き彫りになっています。

  • 自社に必要な力は「チーム・組織を運営する力」が第1位!その理由とは

次に、今後自社に必要なのはどのような力だと思うかを伺いました。

「今後、必要になってくるのはどのような力だと思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、『チーム・組織をつくる(運営する)力(44.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『自ら課題を発見する力(41.1%)』『問題解決力(38.0%)』と続きました。

会社経営にはチームワークや組織力が重要だと感じている方が多いことがわかりましたが、「自ら課題を発見する力」「問題解決力」も欠かせないことがうかがえます。

  • 社内環境と人材教育・育成の成果実態

続いて、「自社内ではどのように人材育成を行っていますか?」と質問したところ、『自主性に任せていて会社としては実施していない(33.9%)』と回答した方が最も多い結果になりました。

人的資本経営が重要だと考えながらも、自主性に任せる企業が多い傾向でありました。
次に、人材教育のために行っていることを伺いました。

「次のうち、自社内で教育のために行っていること(複数回答可)」を尋ねたところ、『仕事の裁量は個々に任せている(34.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『聞かれたことは丁寧に細かくフィードバックしている(30.9%)』と続きました。

では、具体的にはどのような研修内容を取り入れているのか伺ってみましょう。

「次のうち、行っている研修内容(複数回答可)」を質問したところ、『何も行っていない(42.7%)』と回答した方が最も多いという結果になりました。

人的資本経営の重要さを認識しているにもかかわらず、実際には人材研修を行っていない企業が約4割となっています。

  • 人材教育の成果が出ず原因も把握できていない経営者が多数

次に、人材教育や研修を行っていると回答した経営者に、研修の効果を伺いました。

「教育・研修の効果はどのくらいありますか?」と質問したところ、以下のような結果になりました。

大きな変化が起きている(17.2%)
その場は効果があるが持続しない(37.0%)
自分の仕事に応用させることが難しい(27.3%)
まったく出ていないと思う(18.5%)

そこで「成果が出ていない理由や原因について把握できていますか?」と質問したところ、下記のような回答が得られました。

十分把握できていると思う(15.0%)
あまり把握ができていないと思う(53.1%)
全くできていないと思う(31.9%)

85%の方が、研修の成果が出ていない理由を把握できていないことが明らかになりました。
さらに、成果が出ていない原因のフォローはできているのか尋ねました。

「成果が出ていない理由や原因について、自社内でどのようなフォローをしていますか?」と質問したところ、『あまりフォローができていない(77.4%)』と回答した方が最も多いという結果でした。

人的資本経営のための研修効果が出ていないと感じる経営者は多く、さらにその原因を把握できているのはわずかであるという結果が出ています。

  • まとめ:人的資本経営に力を入れていきたいものの課題が多いことが明らかに

今回の調査で、人的資本経営に力を入れていきたいと感じている中小企業経営者が多いことがわかりました。およそ85%の中小企業経営者が、人的資本経営を重要視していると回答しています。

一方、人的資本経営に課題を感じているものの、何をどこから手を付ければよいかわからない経営者が8割以上いることも明らかになりました。

また、自社の環境を通じての教育、研修なども行っている企業がある一方、効果が少ないと感じている方は8割以上もいる結果がわかりました。

さらに85%の方が、研修成果が出ていない理由も把握できていないことが判明しています。

このように、人的資本経営の重要性を理解しているものの、人材育成が思うようにできていない経営者が多いという実態が浮き彫りになる結果となりました。

先行きの見えない現代において、人的資本経営の明確な方向性を確立することが求められているのではないでしょうか。

  • 人的資本経営に力を入れるなら、『トヨタ流A3思考術』がおすすめ

今回調査を行った株式会社エフェクトの『A3思考術®』(https://effe-ct.co.jp/a3thinking)は、マネージャー層の問題解決や組織改善、生産性向上など会社の業績向上に活用されています。トヨタの強さの秘密でもある、改善の考え方、論理的な思考術を紙1枚(A3)思考術で仕組み化し、組織への導入、カイゼンリーダーを育成していきます。

■トヨタで実践している問題解決術とは

トヨタ等製造業の多くでは、資料は“紙1枚”『A3-1枚』を実践しています。

『A3-1枚』の中には、必要な要素がもれなく書け、凝縮した一枚になっています。内容としては、まずテーマを明確に表示して、その背景も具体的に提示し、現地現物された事実を具体的な数値で表現し、その中から本質の問題を見極めた上で、具体的な改善策を掲げます。その目標達成に向けて計画、実践、結果、標準化ができるような仕掛けがあります。

この『A3-1枚』で思考を進めていくことで、自発的な問題発見ができ、根っこにある問題が浮き彫りになり、問題解決やプロジェクトマネジメントに対して、数値効果を出しながら、生産性の高い働き方改革を実践することができます。

「A3思考術®」では、8ステップで磨かれると定義しています。

この8つのステップをひとつひとつ、確実に進めることで「A3思考術®」を体得し、問題が自発的に解決できるようになり、生産性の向上を図ります。事例ではなく、実際の今の現業の仕事場で起きている実例から問題を一緒に発見し、改善しながら生産性向上を図ります。成果が数値化することができ、結果の出たものは、標準化し、横展を図ることで仕組み化が可能となり、誰しもがカイゼン思考を継続的に活用できるようになります。

■「A3思考術®」8つのポイント

「A3思考術®」は以下の8つのステップを進めていくことで、『A3-1枚』の中に問題解決のPDCAサイクルが盛り込まれています。

■トヨタ流仕事の本『できる人はなぜ、「A3」で考えるのか?』

トヨタの強さの秘密がわかる紙1枚の思考法

その「A3報告書」を作る過程で磨かれる「A3思考」を使った、思考の整理法を紹介する1冊。

書くだけで、頭の中がスッキリ!トヨタの強さの秘密がわかる、紙1枚の思考整理術。

本書は、トヨタで50年以上使われている「A3報告書」の考え方をベースにした問題解決のテンプレート、「A3思考」の使い方についてまとめた本です。

・他にも様々なトヨタ流著書多数出版

『世界一シンプルで世界一成果がでるトヨタ流仕事の教科書』(アチーブメント出版)

 

『トヨタから学ぶ“ひもとき”の魔法』(KADOKAWA)

『「きちんとした人」は仕事ができる!』(三笠書房)

『トヨタのできる人の仕事ぶり』(中経出版)

『トヨタ流プロの仕事術』(PHP研究所)

「A3思考術®」を導入するための研修プログラム

(企業にヒヤリングしながらカスタマイズしています)

「A3思考術®」を企業、組織、チームに導入し、そのノウハウを習得・実践するための企業向けの研修プログラムを用意しています。

企業や組織の規模によって期間は異なりますが、全7回のプログラムで行います。

また、研修前後には受講者に脳テストを行い、思考の進化を数値化しています。

学ぶだけの研修ではなく、実際の企業内のテーマを直接扱って進めますので、事前に経営者等に要望を伺い、経営カイゼンが図れるようにカスタマイズして実施しています。

■『A3思考術®』の詳細はこちら:https://effe-ct.co.jp/a3thinking

 お問い合わせ先:E-mail:ishii@effec.jp